皮から革へ
アトリエ グランディールのものづくりを支える日本の職人技を
姫路のタンナー(革を鞣す工房)からお伝えします。
革は、太古から人類が利用してきた素材です。
しかし動物の皮を腐らないよう、皮から革にするための工程は簡単に見つかるものではなかったようです。
古くは革を煙でいぶす、塩や油に漬け込むなどの試行錯誤が繰り返されてきました。
現代の革は、そういった様々な工夫を経て手にすることができるのです。
こちらでは、どのような工程で動物の皮膚『皮』から私たちが手にする素材『革』へ姿を変えるのかご紹介します。

動物の皮膚『皮』から
革の原料を指す原皮は、動物の皮膚であり『皮』です。
食肉用の動物から採られることがほとんどで体毛などが残ったままです。
腐ってしまう原因の脂肪などが残っているため、まず塩漬けされた状態で保管します。

大量の水で丹念に塩を落とす
回転する大きなドラム(通称「タイコ」)と大量の水によって、塩付けされていた原皮から塩分や汚れを落とします。
同時に後の作業が進めやすいよう原皮に水分を与える目的もあります。

柔らかい線維に
線維(繊維)をやわらかくほぐし、体毛を処理しやすくなるよう石灰漬けや脱灰などの作業を行います。

ながく柔らかく
下準備を終えた原皮を鞣し液に浸しコラーゲン線維を変質させます。
鞣し液には様々な成分・配合があり、工房・職人の特色が現れます。
この作業を『鞣し(なめし)』と言い、長期間やわらかさを維持する革の秘訣になっています。
植物由来のタンニンで鞣しを行うことをベジタブルタンニン鞣し、化学薬品を使った鞣しをクロム鞣しといいます。
また、原皮を鞣し液に浸すための容器が回転するドラム型であればドラム製法、プール状のものであればピット製法といわれています。
(写真は、ドラムの中のイメージ。本来は木製です。)

潤いをあたえる
潤いをあたえるため牛脚油などによって加脂したのち乾燥させます。
革を染色する場合は乾燥前に行います。

それぞれお好みの仕上げを経て『革』へ
できたての革は凹凸があるため漉き作業によって平らに整えられます。
グレージングなどで表情を加え素材である『革』に仕上がります。